160204 気候撮「春」
二十四節気は太陽の動きをもとにしています。太陽が移動する天球上の道を黄道といい、黄道を24等分したものが二十四節気です。 黄道を夏至と冬至の「二至」で2等分 ↓ さらに春分と秋分の「二分」で4等分 ↓ それぞれの中間に立春、立夏、立秋、立冬の「四立」を入れて「八節」とする ↓ 一節は45日。これを15日ずつに3等分し「二十四節気」とする ↓ さらに5日ずつに3等分し、時候を表したものが「七十二候」 七十二候の名称は、気候の変化や動植物の様子が短い文で表されています。私たちの暮らしでは目にする機会の少ない事象もありますが、おおかたはその時期の「兆し」を伝え、繊細な季節のうつろいを感じさせてくれます。 ちなみに「気候」ということばは、この「節気」と「候」からできています。 立春からの1年、二十四節気七十二候折々の写真を撮っていきたいと思います。 ※気候の解説文は、私の根っこプロジェクト「暮らし歳時記」より引用転載させていただきました。 |
立春 | (りっしゅん)二十四節気の最初の節気で、この日から暦の上では春となり、さまざまな決まりごとや節目の基準になっています。旧暦では立春近くに正月がめぐってきたので、立春は春の始まりであり、1年の始まりでもありました。まだまだ寒さは厳しいですが、立春を過ぎてから初めて吹く強い南風を「春一番」といいます。 | |
2月4日 | 初候 東風解凍 (はるかぜこおりをとく) | 春の風が川や湖の氷を解かし始める頃。「東風」(こち)とは春風を表す代名詞。 |
2月8日(月) 今年の冬は暖冬ながら、平年の気温よりも相当高い時期と相当低い時期の乱高下を繰り返しています。 今朝は、その低い時期で、薄氷が張っていました。しかし、この日の陽射しには氷を解く勢いを感じられました。 |
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2月9日 | 次候 水泉動 (うぐいすなく) | 山里で鴬が鳴き始める頃。春の訪れを告げる鴬は「春告鳥」(はるつげどり)とも呼ばれます。 |
2月11日(木) この里の通りすがりの初音かな/山口青邨 梅にウグイス。 暖冬のせいで、隣家の紅梅は例年になく早く開花し、もはや盛りを過ぎています。相方のウグイスは、未だ山里に初音を届けてはおりません。例年の通りなら、しばらく先のお楽しみということになりそうです。 2月25日 今朝、ウグイスの初音が届きました。当地は、24、5日が例年の初音ですので、例年通りということになります。 |
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2月14日 | 末候 雉始雊 (うおこおりをいずる) | 水がぬるみ、割れた氷の間から魚が飛び跳ねる頃。春先の氷を「薄氷」と呼びます。 |
2月16日(火) 昼過ぎに近くの川まで出かけてみました。時折り雪が舞う水面に魚影を見たりてカメラに収め、水に入りて確かむれば、それは一葉の枯れ葉でした。魚が飛び跳ねるのはまだまだ先のようです。 企画段階から感じていたことですが、「七十二候」と生活実感に乖離があります。「七十二候」は中国起源のものを江戸時代に渋川春海らが日本式に改訂しました。しかし、それとて江戸の街中の肌感覚。当地とは半月から一月のタイムラグがありそうです。 |
雨水 | (うすい)雪から雨へと変わり、降り積もった雪も溶けだす頃という意味です。実際にはまだ雪深いところも多く、これから雪が降り出す地域もありますが、ちろちろと流れ出す雪溶け水に、春の足音を感じます。 | |
2月19日 | 初候 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる) | 雪がしっとりとした春の雨にかわり、大地が潤い始める頃。「脉」は脈の俗字です。 |
2月20日(土) まさにこのタイミングで春の雨です。 |
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2月24日 | 次候 霞始靆(かすみはじめてたなびく) | 春霞がたなびき始める頃。春の霞んだ月を「朧月」(おぼろづき)と呼びます。 |
2月27日(土) 春霞がたなびくというイメージとはちょっと違うのですが、このモヤッと感は紛れもなく春の空気です。 |
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3月8日(火) 朝、6時半過ぎから10分ほど、春霞がたなびく景色が見られました。 |
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2月29日 | 末候 草木萌動(そうもくめばえいずる) | 草木が芽吹き始める頃。草の芽が萌え出すことを「草萌え」(くさもえ)と言います。 |
2月29日(月) バラの芽吹きです。すぐとなりではユキヤナギも芽吹いていました。 |
啓蟄 | (けいちつ)大地が温まって、冬ごもりから目覚めた虫が、穴をひらいて顔を出す頃。「啓」はひらく、「蟄」は土の中にとじこもっていた虫(蛙や蛇)という意味です。ひと雨ごとに暖かくなり、日差しも春めいて、生き物が再び活動し始めます。 | |
3月5日 | 初候 蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく) | 戸を啓いて顔を出すかのように、冬ごもりをしていた生きものが姿を表す頃。 |
3月5日(土) 3月下旬から4月はじめの陽気が3日続いています。啓蟄の今日、絵柄に出てくるようなカエルは見かけませんでしたが、体長数ミリのクモたちが数多、畦草の間を忙しなく行き来していました。 |
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3月10日 | 次候 桃始笑(ももはじめてさく) | 桃の花が咲き始める頃。花が咲くことを「笑う」と表現、「山笑う」は春の季語です。 |
3月31日(木) ハナモモの最初の一輪がやっと開花しました。 |
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3月15日 | 末候 菜虫化蝶(なむしちょうとなる) | 青虫が紋白蝶になる頃。「菜虫」は菜を食べる青虫のこと。菜の花が咲いてまさに春本番。 |
4月6日(水) その瞬間(とき)というのは、突然やってくるようです。今朝までは全く見かけなかったモンシロチョウが、昼過ぎから家の周りのそこかしこで舞っているではありませんか。 |
春分 | (しゅんぶん)昼夜の長さがほぼ同じになる日で、この日を境に陽が延びていきます。春分の日は彼岸の中日で前後3日間を春彼岸といい、先祖のお墓参りをする習慣があります。「自然をたたえ、生物をいつくしむ」として国民の祝日になっています。 | |
3月20日 | 初候 雀始巣(すずめはじめてすくう) | 雀が巣を作り始める頃。昼の時間が少しずつ伸び、多くの小鳥たちが繁殖期を迎えます。 |
3月28日(月) 雨のやみ間に数十羽のスズメが羽を休めていました。この写真は、4月6日の朝に撮ったものです。 |
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3月25日 | 次候 桜始開(さくらはじめてひらく) | 桜の花が咲き始める頃。桜前線の北上を日本中が待ち望む、お花見の季節の到来です。 |
3月31日(木) 隣家のヒガンザクラが開花しました。昨日、福岡で全国一早いソメイヨシリの満開が報じられました。当地のソメイヨシノはもう少し先になりそうです。 |
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3月30日 | 末候 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす) | 春の訪れを告げる雷が鳴り始める頃。「春雷」(しゅんらい)は「虫出しの雷」とも呼ばれています。 |
3月28日(月) 冬の空気と春の空気がぶつかり合い、突然の驟雨がありました。天気予報では雷雨の予報が出ており、各地で雷鳴が轟いたようです。当地では、それらしき雲が現れるにとどまりました。 |
清明 | (せいめい)清明は「清浄明潔」の略で、万物がけがれなく清らかで生き生きしているという意味です。花が咲き、鳥は歌い、空は青く澄み、爽やかな風が吹き、すべてのものが春の息吹を謳歌する頃。各地でお花見シーズンを迎えます。 | |
4月4日 | 初候 玄鳥至(つばめきたる) | 燕が南の国から渡ってくる頃。「玄鳥」(げんちょう)とは燕の異名です。 |
4月7日(木) ツバメの初飛来です。雨空の中、軒下の古巣を目がけて1羽のツバメがやってきました。 4月22日(金) 朝方やってきたツバメが、何度目かの往来の後に屋根瓦に止まりました。いよいよ営巣にかかるようです。 |
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4月9日 | 次候 鴻雁北(こうがんかえる) | 雁が北へ帰っていく頃。雁は夏場をシベリアで、冬は日本で過ごす渡り鳥です。 |
雁の群れを当地で撮ることはできません。この1枚はネット上に公開されていたものをお借りしました。 | ||
4月14日 | 末候 虹始見(にじはじめてあらわる) | 雨上がりに虹が見え始める頃。淡く消えやすい春の虹も次第にくっきりしてきます。 |
8月23日(火) 今年の初虹です。 夕方5時過ぎ、南東の空に虹が出ました。しばらくすると、その外側にもう1つの虹が…。二重虹です。 下側の虹を「主虹」と言い、上側を「副虹」と言います。主虹と副虹は、水滴に出入りする光の入射角がちがうため、副虹は色の並びが主虹の反対になります。また、副虹は水滴内で2回反射するため主虹よりも暗いです。 |
穀雨 | (こくう)春の柔らかな雨に農作物がうるおうという意味です。この時期に農作物の種をまくと、雨に恵まれ、よく成長するといわれています。 | |
4月20日 | 初候 葭始生(あしはじめてしょうず) | 水辺の葭が芽吹き始める頃。葭は夏に背を伸ばし、秋に黄金色の穂をなびかせます。 |
4月29日(金) ため池の岸にススキが生えてきました。ススキもアシも共にイネ科の植物です。 |
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4月25日 | 次候 霜止出苗(しもやみてなえいずる) | 霜が降りなくなり、苗代で稲の苗が生長する頃。霜は作物の大敵とされています。 |
4月29日(金) 隣家の育苗ハウスを覗いてみると、青々とした苗が育っていました。田んぼでは耕起が終わり、水を張っている所もあります。間もなく田植えです。 |
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4月30日 | 末候 牡丹華(ぼたんはなさく) | 牡丹が大きな花を咲かせる頃。豪華で艶やかな牡丹は「百花の王」と呼ばれています。 |
4月29日(金) 27日にはまだ閉じていた花が、一気に開きました。今日は風が強く、火が恋しい1日になりました。 |