秋色の信州高原を行く

2015年9月27日〜28日

■9月27日(日)■入笠山ハイキング
 中央自動車道諏訪南ICの近くに富士見パノラマリゾートというスキー場がある。
 いきなり余談だが、夏場のスキー場というのは活気がない。ところがここには多くの人が集っている。スキーリフトの終点から林間にコースを作り、そこをマウンテンバイクで走り下るという初見のビジネスを展開している。どうやらその世界では「メッカ」らしく、かなり遠方からの車が多い。
 マウンテンバイクごとゴンドラに乗り込むライダー達に混じって、私たちも順番待ちの列に並んだ。相当長いゴンドラで、1770m地点まで運んでくれる。ここから1955mの入笠山(にゅうかさやま)山頂までは1時間20分ほどで行ける。途中に湿原があり、ハイカーも多い。山頂からは八ヶ岳連峰が綺麗に見えるハズだったが、頂上部分は雲の中だった。花の季節は終わりを告げようとしていたが、黄葉や紅葉が始まった高原の風景もまたこの季節ならではの趣があった。
 今宵の宿は、蓼科温泉の「つつじとかえで」という源泉かけ流しのオーベルジュ。今回が3度目の宿泊になる。

トリカブト リンドウ。寒さのためか、蕾のまま枯れていっているものが目立つ
レンゲツツジの葉の紅葉 シモツケソウ。葉は黄葉が始まっている
ナナカマドの実が赤く色づいていた
ワレモコウ。吾亦紅と書くと風情がある スズランの実
ゴンドラリフト終点付近から見る八ヶ岳連峰。編笠山が綺麗に裾を引いている。諏訪湖からの水蒸気が雲を生むらしい。山頂部は雲の中だった。 「つつじとかえで」の半露天の客室からのながめ
部屋のバルコニーから西日の中の紅葉を撮る
■9月28日(月)■湯ノ丸山ハイキング
 上田市と小諸市の間に東御市という町があって、そこから北側の山に向かって10kmほど進むと地蔵峠に達する。地蔵峠は長野県と群馬県の県境にあり、標高が1732mある。峠の長野県側の雨水は日本海に注ぎ、群馬県側の雨水は太平洋に注ぐ「中央分水界(中央分水嶺)」になっている。
 地蔵峠駐車場から湯ノ丸山(標高2101m)へは、標高差で369m、1時間20分ほどの行程だ。スキー場のリフト脇を登ると、行く手に紅葉が始まった湯ノ丸山が姿を見せる。なだらかな山容とは裏腹に、登山口から先は石の多い急登だ。
 山頂からは、浅間山の噴煙がはっきりと見えた。360度の展望が開け、北に四阿山(あずまやさん)・根子岳、その右手に白根連山、東に篭ノ登山(かごのとやま)・浅間山、南に蓼科山・八ヶ岳連峰、西は美ヶ原から遠方に北アルプスがある。下山時、薄雲の中に富士山も見えていた。小登山ながら、満足度の高い山だ。
 地蔵峠を群馬県側に下ると鹿沢温泉で、休暇村がある。松茸シーズンとあって、安価でコース料理を口にすることができた。部屋の窓からは四阿山や白根連山が見え、その足元に嬬恋村の高原が広がっている。丘が緑に見えるのは、有名な嬬恋キャベツで夏から秋が収穫最盛期だ。

紅葉が始まった湯ノ丸山の山腹 フウロソウの紅葉
リンドウの青が鮮烈にキレイ マツムシソウ
浅間山の火口から噴煙が上がっている コケモモの花
コケモモの実
ハクサンフウロの残花 休暇村からの眺望。左奥が四阿山、中央奥が白根連山、右奥に谷川連峰が続く。白根連山の右下が草津温泉、左下が万座温泉。白根の手前の丘が嬬恋高原。
1440ミリレンズで撮影した嬬恋高原のキャベツ畑 松茸コースの1品、焼き松茸



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